ふたばのブログ〜理科教育と道徳教育を科学する〜

空気の重さが体感的にわかる簡単実験

time 2017/06/19

空気の重さを体感することができる簡単な実験を紹介します。

空気の重さが体感できる簡単実験

【実験方法】

木の棒に三本の紐を結びつけて天秤を作ります。このとき、支点となる中央部分は紐と棒が一体化するようにセロハンテープなどで固定します。(これをしないと重心が支点より上にきてしまうので天秤として使えなくなります。)風船に同程度の空気を入れて膨らませ、天秤に紐で固定します。

紐の位置を調整して天秤が釣り合ったら実験準備完了です。
細い針で風船の口付近に穴を開けて少しずつ風船の空気を抜いていきます。(風船を割る方法もありますが、その際はゴムが破け飛ばないようにしてください。)
空気が抜けた風船が軽くなり天秤が傾きます。本当に軽くなったのかを電子天秤を使って確かめます。
空気を入れた状態では2.114gでした。空気を抜くと・・・
2.001gになりました。1g以上減っています。実験成功ですね。
しかし、ここで1つ疑問が出てきます。空気の密度は1.293 g/l(乾燥、0℃、1atm)風船1つならもっと質量が減少しても良さそうです。
実はこの電子天秤では風船内の空気の重さを調べることはできないのです。その理由を解説します。
空気を入れたビニール袋を用意します。
質量は5.961gです。
同じビニール袋を空気を抜いてから計り直すと
同じ5.961gになります。電子天秤でビニール袋内の空気の重さは測れないことがわかります。では、風船の空気を抜くとなぜ質量が減少したのでしょうか?それには気体の密度がからんできます。
電子天秤は空気中で空気より密度の高いものから下向きにはたらく力を測定しているのです。
ビニール袋にいくら空気を入れても中にある空気から下向きの力ははたらきません。一方、風船はゴムでできていて、弾性エネルギーによって内部の気圧は外に比べて高くなります。風船内部は密度の高い空気で満たされます。密度の高い空気は同じ体積で質量が大きくなるので下向きの力が大きくなります。そのため風船の空気を抜くと電子天秤の値が減っていったのです。ごちゃごちゃと書きましたが、外の空気と風船内の空気の量の差を電子天秤で量りとったことになるのです。空気の重さを測るには圧力をかけて密度の高い空気をつくればいいので、サッカーボールや自転車のチューブでも同様の実験ができます。空気の重さは目に見えず、身体にも感じることがないので、特に理解しづらい内容です。実験を通して子どもたちに空気の重さを伝えられたらと思います。

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自己紹介

ふたば

ふたば

1986年生まれ、三十路超え 近畿大学農学部卒業、理科コア・サイエンス・ティーチャー(CST)養成過程修了、家庭教師、個別指導、塾講師を経て、神奈川県で5年間中学校理科教師として勤務。現在は大阪で理科の楽しさを子どもたちに伝えるため日々奮闘中。 教材や教具の開発、効果的なICT機器の活用方法、カードゲームや問題解決を通してのコミュニケーション能力の育成など自らの実践に基づいた教育活動を展開中。 ゆくゆくはこのブログの内容を本にしてまとめられたらと考えています。記事執筆、講演依頼、書籍化についてはお問い合わせフォームからお願いします。

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子どもの理科離れが問題になっています。しかし、実験を中心とした塾が人気を集め、本屋では科学図鑑が売れているようです。大人も子どもも本当は理科が大好きなんだと思います。では、なぜ理科離れが起こるのか?学校や塾の授業が理科の楽しさを十分に伝えられていないからではないでしょうか。このブログでは学校や塾の理科の授業を楽しくするための情報を書いていきます。教材や教具、面白い実験、ICT機器の活用法、授業で使える動画、教育書の紹介の他、道徳やコミュニケーションゲームなど子どもが人として成長していくための情報も書いていきます。このブログが子どもたちに理科の楽しさを伝えるため、そして子どもたちが明るい未来を作っていくために少しでも役立ってくれたら嬉しいです。

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